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Words describe you.

beko

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コーヒーサーバ
専門家が独自の用語を使うのは、小難しい言葉で他人を煙に巻くためではなく、言及しようとする対象・概念に固有の名前 (これが所謂「専門用語」となる) を与えて他のものから区別することで、誤解や混同を防ぐためです。

例えば、ウェブサイト, ウェブページ, ホームページといった言葉は一般に殆ど同じ意味の語として使われていますが、これらが指す (本来の) 概念は別のものです。
エンドユーザはともかくとして、ウェブデザイナやウェブプログラマなどがこれらの言葉をきちんと区別できないとなると、これはかなり問題があると言えるでしょう。
こんなことを言うと、「用語なんかどうでもいいじゃないか」「頭できちんと分かってれば問題ない」という反論がきそうですが、コトはそう単純ではありません。

人間はものを考える際、その内容がある程度以上に複雑になると、関係する概念に「名前」を与えるようになります。
そうすることで初めて、個々の概念の定義や相互関係に関する情報を失う (忘れる) ことなく、長期にわたって考え続けたり、考えたことを他人に伝えることができるようになります。
「思考」とは、頭の中で「言葉」という道具を使って概念を組み立てる作業。
その道具を正しく使えないというのは即ち、「考える」という行為がきちんとできていない (あるいはその精度が低い) ということを意味します。

最近、「技術者にもコミュニケーション能力が必要」ということがよく言われるようになりましたが、これは全然意外なことではありません。
むしろ、技術者にこそコミュニケーション – しっかりと考え、それを正確に伝える – 能力が求められるのです。

担当: 成田 (思考が娯楽)

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