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「洗練」という思想

beko

この記事は1年以上前に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

未知との遭遇
ソフトウェア開発の過程において、新しい機能やインターフェイスを「作る」作業に費やされる時間は、実は全体の 2~4割程度でしかありません。
では、残りの時間は何に使われているのかと言えば、「デバッグ」と「テスト」、そして「洗練」です。

「洗練」の工程で行う作業は、一般にリファクタリングと呼ばれる作業と、使い勝手の良さを向上させるための微調整です。
プログラムの無駄を省き、共通する処理をまとめ、流れを整理することで、システムの強度・柔軟性は大幅に向上します。
また、画面の色使い、ボタンなどの位置、用語の統一といった、ユーザインターフェイスのちょっとした改善がソフトウェアの品質に与える影響も決して小さくありません。

しかし、こうした「洗練」作業は、必須の工程でない (なくてもシステムを動かすことはできる) 上に、短期的には効果が見えづらいため、開発の工期が短かったり、スケジュールが逼迫してきた場合、真っ先に削られる運命にあります。

仕事を始めて今年で 3年目。
「良いソフトウェア」を作るのに必要なのは設計技術やプログラミングの腕だけでなく、この「洗練」作業を行う時間を確実に取れるようなスケジュールを立てる能力である、ということを改めて感じているこの頃です。

担当: 成田 (生憎、本日、未熟者。)

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