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中小企業の医療分野への参入

meguro

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標準心臓レプリカ (表面/正面)

最近の会津は最高気温が10℃以下と一気に寒くなりました。
朝はふとんから出たくなくなってしまうので、ホントに困ります><
本気でカイロを全身につけたくなります。

今日は電子部品や精密機械関連の中小企業の医療分野参入について紹介したいと思います。
医療分野参入の背景には、国内の高齢化で医療の需要が高まっていることだと言えます。
また、大手メーカーの海外生産の拡大から中小企業の主力製品の受注が減少しているので、成長の見込める医療分野にシフトし、生き残りをかけています。

中小企業の例では、デジタル機器などの開発用試作品をつくっているクロスエフェクトがあげられます。
患者の心臓の3次元データを基に模擬手術用の模型作成の技術を開発し、特殊なウレタン樹脂を用いて実物に近い硬さを再現していて、切開や縫合もできるようになっています。
これは国立循環器病研究センターと共同開発で、CTの画像を基に工業製品づくりで培った技術が複雑な心臓の形状再現に役立っています。

また、電子部品加工の東成エレクトロビームはレーザーによる溶接技術を活用し、歯や背骨に埋め込むインプラントの加工など始めていて、更に薬事法に基づく医療機器製造許可も取得しています。

しかし、医療分野への参入にはリスクが伴います。
現状では、審査の申請から臨床使用まで機関は3年弱で、その間、投資した資金の回収は難しく技術が陳腐化してしまう恐れがあります。

こういったことに対応できるように、福島県の企業では大学病院との連携を図り医療分野に積極的に参入しています。
また、まだ参入していない企業も自社の既存の技術を医療に活かすチャンスなので、これからの成長に期待したいと思います。

担当: 目黒
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