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会津に歴史あり

iwabuchi

この記事は1年以上前に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

皆さんはNHK大河ドラマは見ていますか?今は「平清盛」をやっていますね。
実を言うと私は今年から見始めた口なので、これまでの大河ドラマについて語るというような偉そうなことはできません。

ところで、Eyes, JAPANがオフィスを置くこの地域を会津といいます。
来年の大河ドラマでは、この会津出身の女性「新島八重」が主人公の「八重の桜」が放映予定です。
私は生まれも育ちもここ会津。しかし、よく考えてみると自分は会津の歴史についてほとんど知らないことに気付きました。

せっかく地元が舞台なのですから、ドラマが始まってしまう前に予習してみることに。そこで手に取ったのが、藤本ひとみ著「幕末銃姫伝」でした。
幕末における新島八重(旧姓 山本)の半生を描いた、いわゆる歴史小説です。

会津は幕末時代、幕府に忠誠を誓う「会津藩」と倒幕を掲げる「新政府軍」の戦いの舞台となりました。
この小説では戊辰戦争に至る時代の動き、特に会津の地が舞台となった「会津戦争」における会津藩と新政府軍の凄惨な戦いの様子が描かれています。

来年の大河ドラマの主人公である山本八重は女性であるにもかかわらず銃を手に取って戦った勇ましい女性でした。
慎ましく夫に仕えてこそ女性であるという常識を打ち破り、裁縫よりも銃に興味を示した彼女は、戦場に自らの居場所を見つけました。

幕府の力が弱まる中、それでも幕府を支え続けた会津藩の人々。長年の忠誠も虚しく新政府軍から逆賊の烙印を押された会津藩は、圧倒的兵力差と近代化された兵器の前に、鶴ヶ城に立てこもり籠城戦に持ち込むしか方法は残されていませんでした。
新政府軍の大砲による攻撃を受け、見るも無惨な様相を呈しながらもひたすらに耐え続けた会津藩の人々は、極限状態の中においても、これまでの忠義を思い起こし我らこそが正義であると信じて疑いませんでした。

八重をはじめとした当時の会津の人々の意思の強さには敬服せざるを得ません。
私を含めた現代の会津人が失ってしまった一途さを作品全体から感じることができました。

この小説では山本八重が新島となる前、年号が明治に改まった時期までが中心的に描かれています。
大河ドラマではその生涯を描くとのことでしたので、今から来年の放送を楽しみにしたいと思います。

担当:岩渕

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