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カラーキーの扱いと巨神兵の動き

sakai

この記事は1年以上前に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

最近は、仕事以外でAfter Effects でのキーイングの作業が多く、バックグラウンドの色を抜いてばかりです。キーイングと言いましてもカラーキーを使うことがほとんどですが、これが中々扱いが濃いものでして。

キーイングにおける「カラーキー」とは、テクスチャに透過色を指定して、その透過色の部分を描画をしない機能の事です。例えば、左の画像ですが、ブルーシートの部分を外したい場合、カラーキー専門のソフトやKeylight といったものに良く付属されている、スポイトのツールで色を抜きます。すると、ブルーシートの部分の色がなくなり、アクターの後ろに別な背景を入れることができるようになります。ですが、これがまた難しく、色を抜く許容範囲の設定によっては関係のないに部分まで色を抜いてしまったり、その場合マスクを掛ければ良いのですが、動画となると1フレーム1フレームにマスクを設定していく必要があるので、難しくもあり大変な作業でもあります。特にブルーシートは、色の濃いものでない後ろが透過やや透過しているため、ブルー以外の色になってしまいカラーキー後の画像のようにややブルーシートが残ってしまいます。そうならない様に、特撮やハリウッド映画などでよく利用されている、単色のブルーやグリーンの壁なども販売されております。高価ではありますが…。ですが、カラーキーでの編集作業後に背景をつないだとき感動はすばらしいですね。

キーイングで少し思い出したことがありまして、先月東京都現代博物館で開催されてます「特撮博物館」に行って参りました。伝えたいことは、たくさんあるのですが、かなり長くなってしまうので簡潔に述べさせていた頂きます。企画展をまわるのに3-4時間も掛かり、その分かなり濃密な内容を楽しむ事ができました。展示されている資料、ジオラマ、機材なども非常に多く、館長である庵野秀明さんが一つ一つの展示物への解説や、どのような思い入れがあるのかその心情までも書いてあり、同感できる場面も多々ありました。

それと、キーイングがどういう関係があるのだろうということですが、もう一つの本編である「巨神兵東京に現る」での巨神兵の撮影のことです。巨神兵自体は、全身が非常に細いため人を入れることができません。そのため、サンダーバードやひょうたん島のように各関節部位に棒を取り付け、巨神兵を人形のように動かしていく手法に。そのときなんです。人形劇とは違って、巨神兵の関節部位に合わせた全身ブルーのスーツを装着して、4人掛かりで巨神兵を動かしていくという作業に。スーツアクターが動けば同時に巨神兵も同じように動く。そして、キーイングとマスクでアクターの部分を外す。モーションキャプチャーと近い部分もあり、実際にその展示物を見たときはとても感動しました!!

特撮博物館は、10月8日(月・祝)までやっているそうですので、ぜひ足を運んでみては。私は今年1番の思い出になりました!!

酒井(あと3回、行きたかった…)

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