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Acceptable Use Policy

kato

この記事は1年以上前に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

オンラインサービス利用が当たり前のこの昨今如何お過ごしでしょうか?最近のWebサービスはとても多く、また、痒いところに手が届くモノもあり、なかなか便利な世の中となりました。さて、便利なサービスを使用する際に、必ず確認するべき「利用規約」の関連で昨今、深刻なやり取りが起こっています。サービス名を含む具体的な事例を挙げる事が難しい内容ではありますが、サービス説明と同意を貰う為に使用しされている「利用規約」が存在するが、ユーザは提供されたサービス説明を受けた中で本来は望んでいなかった事が起こる(知らないうちに起こっている)問題です。

例:
「個人情報」を、あくまで「法的な個人情報」として扱い、特性情報を共有し、ユーザが本来期待する「プライバシー情報」の保護ついては自由に扱える事を正当化する認識

この中での”本来望んではいなかった”について書くと、例えば自分の興味をくすぐり、今すぐにでも使いたいと思わせる面白いサービスがあったとします。この場合のユーザは

  1. 十分な下調べを無しに利用してしまう
  2. (はやる気持ちを抑えきれず、難解な文章が多く)利用規約を読まない
  3. 片方の知識が十分ではない場合の不完全な利用規約の解釈
  4. 日本語でおk (英文)

等、でサービスが行うことを把握しきれていない事がありがちです。

「利用規約」はサービスそのものの説明であり、サービスが行うことの説明とその了承として使用してもらうための内容をまとめます。さて、企業がサービス内容を示した「利用規約」を提示する中で、ユーザが予期していなかったリスクが発生し、問題があった場合は企業はどの様に対応を行うのか。

昨今の事例からあるであろう回答は、利用規約があるにも関わらず問題が起こったものとして「(利用規約に明記されており/ダイアログに)同意のもとにご利用いただいております」になります。・・・しかし、完全な同意が出来無い為こうした問題が起こっています。事前に渡されている利用規約を読み100%提供側の意図を理解できているのであれば、回避もできましょう。そのような中で意図せぬトラブルでこの回答を言い切ってしまうこと、また自分たちの行いの正当化として「利用規約」を使用してしまうこと、が先刻の書いた問題となります。

「利用規約同意のもとに〜〜」は100%理解している提供側から放てる言葉であり、ユーザは対等な立場ではなく、受けた側の心情はなかなか穏やかではないと考えます。ただ、ユーザ側の行動を全て庇護しますと、今度は企業が行うべきことや制約について際限が無くなります。説明は読み飛ばされがちであることも事実であり、難しい言葉が集まってはいるもののサービスを説明し責任の分解点等を明記する「利用規約」はサービス提供者とユーザの両者の為に存在します。

以下、私見

利用規約を読まれなかった場合等のトラブルで両者が穏やかに過ごすためには、我々はどこまで対応を行うべきか。そもそも対応ををするべきなのだろうか?という疑問があるものと思います。しかし、最近この手合いを見る限り・・・実は、「我々は何処までユーザ側の対応を行うべきか。」この疑問がそもそもの誤りであり、対応としての「何処まで情報を許可取れば良いのか?」「どのようにケアを行うのか?」を考えるのではなく、どれだけ提供側がユーザ側に経って人道的なサービス方針を作れるかが正しい対応ではないかと考えるようになりました。

この辺りの対処がとても上手いのがMicrosoftであり、企業とお客様に対して考えと両者の安全を考えた提示の仕方がとても上手で好ましいです。企業として社会的体裁を整えた上でサービスを提供する、お客様は「サービスが謳っている機能」を気にせず使える、その様なスタンスを取っている事が見受けられます。ただ、これは特別な考え方ではなく、提供側とお客様との関係の間での「常識的」な考え方なのではないかな、と思うのです。彼らのSkyDriveを例に挙げると、画像を置く際には自分が利用するだけであり、Microsoftも精査しない、および彼らが権利を主張しないアップロードを基本として動作します。Microsoftのサービスとして共有を行うのであれば自分で設定を行わせる事で初めて他社の閲覧が起こりうる共有の操作を完了します。その他のMicrosoft社のサービスにても、お客様の説明やユーザ設定に基づくサービス設定が行われています。

決してユーザ側の断片的な情報を貰う事が悪とは言いません。ただ、少なくともお客様の情報を頂戴し利用するのであれば、もう少し「常識寄りの誠意」をもった対応が必要ではないかと思う今日このごろ。結局のところは「サービスの説明努力が足りない」に帰結し堂々巡りにはなるですが・・・その中でも取れる対策はまだまだあり、

  • 問題となりがちな操作には必ずリスクを明記
  • 情報を収集する場合にはユーザ側の意思にて機能をON
  • 安全装置の如く、ロック解除→設定

のように、フールプルーフを組み込むユーザを考えたサービス提供方法を行う等の、サービス提供側からユーザ側の立場へさらに歩み寄る努力が必要ではないでしょうか。

昨今の多数のサービスの提供がある中、利用方法の問題に対して「利用規約を読みましたか?」「利用規約を読みましょう。」というお客様への対応は、小さく契約書と書かれた紙を元に契約を迫るような簡単な切り返しに見えます。私個人では自分たちが提供している内容は正当であるかの確認、そして出来る対策できるところを行わずして、このように強く言うことは如何なものかと考えています。

面白いサービスがあって規約を読むとモチベーションが下がるのは辛いところですね・・・なんとも勿体無い話です。

カロ藤 (もったいないおばけ)

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