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アンビエント・ファインダビリティ

yahata

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アンビエント・ファインダビリティ(Ambient Findability)
2006年に発行されたO’Reilly社から発行された書籍のタイトルです。

副題は「ウェブ、検索、そしてコミュニケーションをめぐる旅」
アンビエント化するネットワークと、そこから情報を探しだすための技術について書かれており、webの未来というものを感じさせてくれる書籍です。

さて、情報爆発という言葉もあるように、今日のweb上にはとてつもない量のデータが蓄積されています。
そんな膨大なデータベースの中から本当に必要な情報を探し出すのは、ほとんど不可能です。

そこで重要となるのが、Linked Open Data。
web上にある全てのデータに意味を持たせ、関連を持たせることで、より高度な情報検索が実現できるようになります。
検索エージェントが知能を持つようになる、と例えると分かりやすいでしょうか。

Linked Open Dataに関連したデータフォーマットとして、RDFというフォーマットがあります。
データをRDF化することによって、上述したようにデータに意味と関連を持たせることができるようになるわけです。
HTMLをRDF化する技術としてはRDF/XML等がありますが、既存のHTMLをRDF/XMLで代替するのはまだまだ無理がありそうです…

そこで個人的に追いかけているのが、microdataというフォーマットです。
microdataとは、HTMLタグに対して属性を付けることで、マークアップされた文書に対して意味を付けることができるというもの。
利点として、DOM構造を崩さずに適用できるという点があり、既存のHTMLにも適用しやすいように感じます。

HTML→microdata→RDFという過程を経ることで、HTML資源をそのままRDFとして公開することができるのです!
ただ、これを実現するには、HTMLマークアップをsemanticに(意味を持つように)行わないといけません。
残念ながら、これにはかなりのコストがかかってしまうと予想されます。

しかし最近になってSemantic Webまわりの構想が盛り上がりを見せているのは
「コストをかけてでもやる価値がある」「コストパフォーマンスを高める技術・基盤が整いつつある」という証拠でもあります。
今のうちからセマンティックマークアップを意識しておくと、良い事があるかもしれません。

とりあえず「意味を意識して」HTMLを書くところからスタートです。

web3.0の時代、楽しみですね。

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