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2019年テクノロジー雑感 / 2020年 共通ポイント業界激化の予感

Junichi Fujinuma

2019to2020

藤沼です。本年も大変お世話になりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

2019年は平成が終わり、令和が始まる節目の年でしたね。
個人的には和暦廃止を期待していたのですが、現実はそんなに甘くありませんでした。

さて、IT/テクノロジー業界でも2019年は様々なニュースがありましたね。
この記事では、私の独断と偏見でザックリと振り返ってみたいと思います。

・・・と最初は書いたものの、記事執筆後に振り返ってみると携帯キャリアと共通ポイント事業についてアツく語りすぎてしまい、バランスもへったくれもない記事になってしまいました。まぁ、僕の脳みそは既にお休み気分なのかもしれません。ご容赦ください。

【宇宙】SpaceX、火星移住に向けた大きな一歩、Falcon Heavy初の商業打ち上げに成功

アメリカの民間ロケット打ち上げ企業であるSpaceXは2019年も我々を熱狂させてくれました。

中でも印象に残っているのは、5月に行われた大型ロケットFalcon Heavyの打ち上げです。
Falcon Heavyの試験打ち上げは昨年行われていましたが、今年は初の商業利用での打ち上げでした。
空中で切り離された3機のブースターが地上の着陸拠点と洋上のドローン船(OCISLY: Of Course I Still Love You)に力強くも美しく垂直着陸する様子は圧巻でした。

また、インターネット衛星コンステレーション(端的に書くと、地球を覆うように無数の人工衛星でネットワークを形成し、世界中のあらゆる場所でインターネットを利用できるようにする構想)の構築の為に、一度に数十基ものStarlink通信衛星を打ち上げることを複数回実施したりと、大躍進の年となった印象です。

その他、月や火星への有人輸送を目指す宇宙船Starshipのプロトタイプの発表もありました。これは来年も注視していきたいトピックです。

なお、インターネット衛星コンステレーションについては私の個人ブログの方に纏めた記事がありますので、併せてご覧ください。

【自動車】爆進するテスラ、北米最大の自動車メーカーに成長 トヨタ、VWに次ぐ世界3位へ

続いてもイーロン・マスク氏関連ですが、電気自動車メーカーTeslaのModel 3が日本でも納車開始となりました。私はTwitterでテスラオーナーの方々をフォローさせていただいているのですが、続々とオーナーの方が増えています。先日は有志のオーナーズミートアップも開催されて盛り上がっていたようです。

Response: 『モデル3』導入で盛り上がり、加速するテスラのオーナーズライフ

またピックアップトラックとなるCyber Truckの発表は世界中が度肝を抜かれました。私もリアルタイムで発表を見ていましたが、相変わらずとんでもないプレゼンをするなぁと驚かされました。

株価も中国のギガファクトリーの計画前倒しや、銀行融資確保などが好材料となり、10月下旬以降から上昇傾向に。10月中旬までは250$ほどで推移していた株価は12月になり一時期420$を越えました(記事執筆時点)。

テスラ株価


時価総額はトヨタ、VWグループに次ぐ世界第3位となり、北米最大の自動車メーカーになったテスラ。

ちなみに、イーロン・マスク氏は今朝もこんなツイートを投下していました。

Elon Musk Tweet


FSD(Full Self Driving)に向けた機能開発も着々と進められているようですし、来年以降も目が話せません。

【金融】続くキャッシュレスブーム、その光と闇

昨年に引き続き雨後の筍の様に増えた「○○ペイ」。10月の消費税増税と時期を同じくして、様々な事業者でキャッシュレス還元が行われていますね。
従前よりキャッシュレス派の私からすると、今の一時期的な還元施策が果たしてどれだけ意義があるのか正直懐疑的な部分もあります。キャンペーンが終わったら、また現金に回帰する人も一定数居ることでしょう。

キャッシュレス自体は便利ですし、現金を扱う上で発生する様々なコストから開放されるので素晴らしいことだと思います。現金輸送車がなくなり、自販機や券売機の構造もシンプルになる。いずれ財布というものもなくなるでしょう。早くそうなってほしいものです。

ただ、いまのキャッシュレス、とりわけQRコード決済サービスはちょっと種類が多すぎませんかね。
財布から小銭を探す手間が無くなったかと思いきや、スマホから決済アプリを探す手間や、それに対応する店側の手間が増えているなぁと。

なにはともあれ、従来は決済手数料/加盟店手数料などを理由にキャッシュレス決済(主にクレジット)を導入できていなかった中小規模商店にとって「選択肢が増えた」ということは歓迎すべきことだと捉えています。
現金大好きな日本人。本当にキャッシュレス中心の文化に移行できるのか、今後期待です。

そいういえば、サービス開始直後に不正利用が発覚し、またたく間にサービス終了を余儀なくされた7payというサービスもありましたね。

あれはシステムの実装上の問題というよりも、サービスの要件定義上の問題(開発を依頼する側の問題)なのですが、なんでこんな酷い要件漏れが発生したのか未だに不思議です。

【携帯】共通ポイントxモバイル事業 再び競争激化の予感

2014年以降、携帯キャリアの共通ポイント事業領域の競争が激しくなったことを覚えていますでしょうか?

先陣を切ったのはソフトバンク。共通ポイント最大手のTポイントとの提携が発表されたのです。
あまり覚えていらっしゃらないかもしれませんが、当時は共通ポイント=Tポイントの一強時代だったこともあり、すごく話題になりました。

次に動いたのはNTTドコモ。翌2015年、NTTドコモが自社サービスでしか使えなかった「ドコモポイント」を「dポイント」にリブランディングし、共通ポイント化を実施。
ソフトバンクと異なり、他の共通ポイントを導入するのではなく、自社のポイントプログラムを外部に開放するところに、戦略の違いが見受けられます。

そして当時、NTTドコモの「dポイント」の立ち上げにあたってパートナーとなったのが、コンビニ大手のローソンと、ローソンを中心とした共通ポイント事業「Ponta」を手掛けるロイヤリティマーケティング社(LM社)でした。

その後、マクドナルドなどのファストフードや、百貨店、ドラッグストアなど様々な業態の加盟店を増やしていき、共通ポイント事業者としては後発ながら事業を成長させていきました。
その後もドコモはQRコード決済サービス「d払い」においてもローソンからサービスを開始させたりと、決済・金融領域のパートナーとしてサービスを発展させています。

一方でKDDI(au)に関しては、「au WALLET」など様々な施策を試みてはいたものの、ドコモとソフトバンクに比べると共通ポイント領域においては遅れを取っていたという状態がこの数年続いていました。

そして今年2019年12月に、KDDIから個人的には衝撃的な発表がなされます。
KDDIはローソン、ロイヤリティマーケティング(LM)との資本業務提携を発表し、自社のポイントプログラムを「Ponta」に統一することを発表したのです。

Ponta陣営にとって見れば、ドコモとパートナーシップを組んでいたとはいえ、「dポイント」がもはや競合と呼べるところにまで成長した今となっては、Pontaとしての次なる成長戦略を模索していたのでしょう。
そして、寡占状態となった共通ポイント領域において自社での事業開拓に限界を感じていたKDDIとの提携に繋がった、と。ものすごく雑な推察ですが、大まかにはそんなところでしょう。

KDDI契約者のロイヤリティプログラムをPontaにするということは、両者にとって非常に大きな意味を持ちます。

ご存知のように携帯電話会社のロイヤリティプログラムは月々の利用料金に応じてポイントが発生するわけですから、LMにとっては、毎月KDDIからLMに対して安定的にキャッシュインが発生することを意味します。(厳密には契約条件によりますが。)また「KDDI契約者で、今までPonta非会員だった人」を新たにPonta会員に取り込むことができ、会員数を大きく増やすことができます。

そしてKDDIにとっては、既に全国にあるPonta加盟店を活用してサービス展開を図ることが出来るわけですから、これまた大きな意味があります。

今後の方向性によっては単なるポイント事業の枠組みを越えて、ICT技術を活用した次世代型コンビニエンスストアの開発に乗り出す可能性だって十分にありえます。

さて、ここにはまだ登場していない企業で「共通ポイント」と「モバイル」双方を手掛ける巨大企業がもう1社あります。

そう、楽天です。

あまり詳しいことは書けませんが「dポイント」立ち上げ当初のNTTドコモは、楽天をすごく研究していました。
当時、「dマーケット(ネット)」を既に保有していたドコモにとって、ポイントプログラムの共通化を足掛かりにしてどのように「リアル」領域に進出するべきかは重要な課題だったのです。
これに際して「楽天市場(ネット)」と「Rポイント加盟店(リアル)」で形成される「楽天経済圏」を参考にしていたことをよく覚えています。

楽天経済圏
楽天: 1分で分かる楽天エコシステム(経済圏)より引用
https://adsales.rakuten.co.jp/business/rakuten/

そしてご存知のように楽天は、いよいよMNO(移動体通信事業者)としての事業をスタートさせようとしています。
携帯キャリアの事業運営というものは、容易なことではありません。ネットワーク品質の確保には暫く苦労することでしょう。

その中でいかにして競合3社から顧客を奪うのか、もちろん直接的な値引き施策もあることでしょうが健全な競争でないことは自明です。
当然、既に盤石とも言える基盤を持つ「Rポイント」「楽天市場」を絡めた戦略を打って来るはずです。

Pontaという強力なパートナーを見つけたKDDIも含め、dポイントのドコモ、Tポイントのソフトバンクもそれに応戦するでしょう。

2020年、共通ポイント業界は再び激化する気がしています。

【携帯】5G、いよいよ始動 その真価、あなたは説明できますか?

2020年の携帯業界といえば「5G」のサービス開始もありますね。
2019年はドコモが先駆けて5Gのプレサービスの提供を行っていますが、本格的にサービスが開始されるのは2020年からです。

さて、ここで問題。5Gの特徴をあなたは説明できますか?

「5Gって、スマホのダウンロードがすごく速くなるんでしょ?」と思っているそこのあなた。間違ってはいませんが、ちょっとそれでは理解が不十分です。

5Gはなにもスマートフォンの為だけの技術ではありません。今後10~20年先の社会を支える、文字通り社会インフラとなる重要な技術です。

これについては個人ブログの方でまとめましたので、こちらをご覧頂ければと思います。

他にも書きたいことはたくさんありますが・・・

なんだか共通ポイントの話でアツくなりすぎてしまいました。

他にも色んな事がありましたね、携帯料金の分離プランや、自治体クラウドの大規模障害などなど。

本当はMicrosoftのBuild 2019やAdobe MAXなど各種ITジャイアントの発表内容にも触れたいところでした。

話を挙げればキリがなく、年が明けてしまいそうですのでこれくらいにします。

宣伝: Qiitaに「Eyes, JAPAN」ページができました

最後に宣伝です。

エンジニア向けの情報共有サービス「Qiita」に弊社Eyes, JAPANページができました!

2019to2020

今後、技術に特化した内容はQiitaの方に基本的には投稿し、本ブログではその記事のお知らせおよび、よりライトな内容を発信することに致します。

なお、軽い気持ちで書いたら一時期デイリートレンド1位になってしまって書いた本人(私)が一番びっくりした「チャットやメールの文章をないがしろにする人はチーム全体の開発効率に悪影響を与える」という記事もありますので御覧ください。

Qiita 「チャットやメールの文章をないがしろにする人はチーム全体の開発効率に悪影響を与える」


マネージメントレイヤの方に多数共感頂いておりますが、できればちょっと嫌な気分になることを覚悟した上で現場で手を動かしていらっしゃるエンジニアの方々にこそ読んで頂きたい内容です。「Qiitaの主旨から外れていない?」というご指摘もあろうかと思いますが、それについてはQiitaコメント欄で私の考えを既に回答していますのでそちらを御覧ください。

本記事執筆時点で「いいね」が880ほどです。数字が欲しくて書いた記事ではありませんが、せっかくここまで伸びた訳ですから4桁を目指したいものです。

それでは皆さん、良いお年をお迎えくださいませ。

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