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A-cam DII Panchromatic Carl T. Dreyer Edition

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この記事は1年以上前に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

シネマカメラに造詣が深い方ならご存知かと思いますが、スウェーデンにIkonoskop社というシネマカメラ製作会社があります。先月末、Ikonoskop社から非常に意外性のあるカメラの開発が発表されたのでご紹介したいと思います。

今回Ikonoskop社からアナウンスがあったのは、『A-cam DII Panchromatic Carl T. Dreyer Edition』というシネマカメラ。このカメラは同社から去年の6月に発売された『A-cam DII』から派生したカメラで、デンマーク人の映画監督「Carl T. Dreyer」の名を冠したシグネチャーモデルとなっています。モノクロの映像美を追求していた映画史の偉人の名を冠しているということで、このカメラは世界初のモノクロ・シネマカメラになると発表されています。カラー全盛、モノクロはフィルタの一つという今のご時世において非常にインパクトのある逸品ですね。

どのような映像に仕上がるかは以下のサンプルから確認することができます。
vimeoへのリンク
また、さらに驚くべきポイントとして同カメラでは、モノクロ撮影時のグラデーションレンジ/諧調再現にこだわった結果、映像の保存は全フレームRAW/Tiffシークエンスで行われるとのことです。こうした映像の保存形式になじみの無い方にはあまりピンとこないかもしれませんが、とてもとても正気の沙汰とは思えない仕様です。
現時点でこのカメラについては、上記に記載した程度の情報しか発表はされていませんが、非常に今後の進展が気になる製品の一つです。

同社はこれまでにも『A-cam DII』や『A-Cam 3D』など、大手有名メーカーからは絶対に発売されないであろう製品を開発し、その度にちょっとした話題をさらっていっています。カメラそのものも気になるところですが、このIkonoskop社の自らの強みを生かした立ち回り方についてもぜひとも参考にしていきたいところですね。

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