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地元福島の郷土料理「三五八漬け」

kitami

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みなさん、こんにちは。
お盆が過ぎた頃から、朝晩はもちろん日中も徐々に涼しくなってきて、夏の終わりが近づいてきていることを実感しています。
さて私の夏休みの自由研究、手作り味噌の仕込みを行ってから約2週間が経ちました。
夏休みはあっという間に終わってしまいましたが、”夏休みに始まった自由研究”はまだまだ続きます。
今回は、仕込みから2週間が経過した味噌の様子と合わせて、最近作った麹の漬物「三五八漬け」について書いていきたいと思います。

「熟成なう。」生後2週間の味噌

前回の記事にも書きましたが、味噌の熟成期間は温度によって大きく左右されます。
目安としては、夏場は約1ヶ月。冬場は約4〜6ヶ月。
クーラーによって温度や湿度が変化する部屋ではまずいと思い、直射日光が当たらない比較的涼しく温度変化の少ない倉庫を味噌の部屋に決めたため、熟成のスピードが緩やかな感じがしています。
付属の冊子にも20℃以下では、ほとんど発酵が進まないとのこと。
次のステップのポイントは、原材料の大豆やお米から作られた糖分が酵母の働きで発酵することで、アルコールと二酸化炭素が作られるため袋が膨らんで来るようなので、それまで袋を開けずに暖かく見守っていきたいと思います。
「熟成◯◯年」のような謳い文句があるように、熟成期間が長いほうがきっと美味しく育つはずと自分に言い聞かせて焦らず待ちます。

生後2週間の味噌の画像

もっと手短に発酵を味わいたい!

ある日、社長の山寺よりこんな贈り物が…

三五八漬けの素ときゅうりの写真

「三五八漬けの素」と「地元産のきゅうり」。

私はこの時はまだ知らなかったのです。
三五八漬けがこんなにも簡単で、こんなに美味しいものだとは。

「三五八漬け」とは?

漬け床の割合がそのまま名前になった、地元福島県で古くから伝わる麹漬けのことで、食塩、麹、蒸米を3:5:8の割合で混ぜあわせたのが由来。
糠漬けのように混ぜる手間もなく一晩程度の漬け時間であっさりとした麹浸けができます。
漬物作りの初心者でも簡単に、そして美味しく漬けることのできる入門編のようなお漬物です。
しかも今回私が行った三五八漬けは、既に食塩、麹、蒸米が絶妙なバランスでブレンドされた三五八漬けの素を使いました。
一緒に用意してもらったきゅうりと適量混ぜ合わせ軽く揉んだら、空気を抜いて一晩寝かせます。

三五八漬けの写真

美味しくないわけありません。
自分で漬けたものなので親バカと言われてしまうかもしれませんが、今まで食べた漬物の中で一番美味しいです。

さらに、翌日。
2晩漬け込んだものも食べましたが、さらに美味しい。今まで食べた漬物の中で一番美味しいです。
あっさり自己ベスト更新です。漬物だけに。

“漬物道”

軽い気持ちで足を踏み入れてしまった”漬物道”ですが、奥の深いやり込み要素の強い料理です。
今回、三五八漬けを作る際に使ったこの漬け床にまた他の野菜を漬け込んだり、水分の量を調整したり麹を足したり…使い込みながら成長させて行くことで、味がどんどん変化していくのです。
さらに、漬物は麹漬けだけではありません。糠漬けや塩漬け、辛子漬けや醤油漬けなど他の漬け方も多数存在することに気づき、麹や発酵について学ぶために足を踏み入れた私は、すっかり漬物の沼に足を取られてしまいそうです。

お高い料亭から近所の定食屋さん、おばあちゃんの家の食卓まで米のあるところに決まってそこにいた「漬物」ですが、目を逸らさずに覗いてみると実に面白いヤツでした。
まさに、噛めば噛むほど味が出るとはよく言ったものです。

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