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【Photoshop ver.21.2.2】新機能について細かく検証してみた

ishii

この記事は1年以上前に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

2020年6月にPhotoshopのバージョン21.2がリリースされました。
▶詳しい操作等はこちらの「Adobe公式サイト」をご覧ください。
機能概要 | Photoshop デスクトップ版(2020 年 6 月リリース)

その中で新機能の追加、機能強化等がありましたので、実際にどこまで精度が高くなっているのかデザイナーがよく使用する操作を抜粋して検証してみました。
以前のバージョンで機能を試してみたが思ったような効果が得られなかったデザイナーの方は、こちらを参考に活用してみてください。

[比較バージョン]
・2019 20.0.10(2019の最新版)
・2020 21.2.2

1.マッチフォント

マッチフォントは写真等に使用されているフォントを検索する機能です。
バージョンアップではサポートするフォントの増加、縦書きテキストの検出、複数行の検出が可能とのこと。
縦書きは日本語の対応に、複数行になったということは参考フォントを多く選択できるのでより整合性が高まります。

<横書き、コントラストがはっきりしていて読み取りやすい写真>

<縦書き、複数行の例>
※複数行は同じフォント間でのみ検出できます
※テキストオプションを日本語にしないと正しく検出されないので注意
いくつか縦書きの看板の写真で検証してみましたが、現時点で従来からある横書きの方が整合性が高いようにみられました。

<検証1>
まずは角度がついていて読み取りにくいと思われる電光掲示板の写真で検証しました。

2019バージョンでは教科書体等が検出されてしまいましたが、バージョンアップ後では概ね整合性の高いフォントが検出されました。

<検証2>
次にWebの広告画像を想定し、游明朝体のスクリーンショットで検証します。

結果は2019、2020のバージョン共に正しく検出されました。

しかし、2020でいくつかの主類のスクリーンショットを読み取ってみると、文字の解像度が低い、またはサイズが小さいフォントは正しく検出されませんでした。
基準としては解像度:72dpiで横サイズが250px以下では認識しづらくなると思われます。

2.オブジェクト選択ツール

「被写体を選択」ボタンをワンクリックで自動的に人物が検出されるのですが、2020のバージョンでは髪の毛のようなきめ細かいディテールや高画質のエッジを含む画像で、より正確な選択が可能とのこと。

<検証1>
まずは被写体が比較的はっきりした写真で検証。
元写真:

<結果1>

大きな変化は見られませんでしたが、以前より毛並みの切り抜きのエッジが柔らかくなっている印象です。

<検証2>
次に
背景に物が写り込んでいる/逆光/重なりのある髪の毛
の複雑な写真で検証。

元写真:

<結果2>

円で囲んだ箇所を見ると、逆光で毛先の輪郭も白く切り取られてしまっていた所がより鮮明に検出されていることが分かります。
今までこの白い輪郭は、「被写体を選択」>「選択とマスク」から手作業で微調整していたデザイナーも多いと思いますが、その作業が軽減できるのではないでしょうか。

「オブジェクト選択ツール」では、
・髪の毛等複雑な写真
・逆光等の写真
の切り抜きの精度が高まったと思われます。

回転可能なパターンの追加

2019ではシェイプのパターンをスマートオブジェクトに変更するか、ラスタライズにしなければ角度の変更はできませんでした。
また、パターンのカバー範囲を変更したい時などにオブジェクトのサイズを変更すると柄のサイズも変更されてしまうという問題がありました。

元画像:

<検証1>

上の画像はどちらもパターンを回転後、オブジェクトを伸ばしたものです。
バージョンアップ後はシェイプのまま回転できるため、パターンも合わせて伸びるということが無くなりました。
回転する際にはタブから「角度」をつけることができ、オブジェクトの回転とパターンの回転の効果が切り離されて反映されます。

最後に

今回はPhotoshop ver.21.2.2の新機能について3つ検証しました。
個人的には、特に「回転可能なパターンの追加」はデザインの変更が発生した際に、これから頻繁に使用する機能だと思います。
Photoshopは次々と新機能が追加されていますので、次回のバージョンアップでも検証していきたいと思います。

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