Eyes, JAPAN Blog > 【新人向け】自分で仕事を管理できるようになる日報の書き方

【新人向け】自分で仕事を管理できるようになる日報の書き方

ishii

この記事は1年以上前に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

新入社員やアルバイトの方で、日報を書く時、最初はどのように書けばいいか分からないことはありませんか?
そもそも日報は何のために書くかというと、その日社内(チーム)で自分が何をやっていたかを把握する、自分が行った仕事の進捗を他の人へ共有するためにあります。
互いに毎日の仕事の進捗についてコミュニケーションを取ることは難しいため、決められたフォーマットのメールで送る事が一般的です。

Eyes, JAPANでは必ず日報を書かなければならないという決まりはありませんが、新人やアルバイトの方は情報の共有がなかなかできなかったり、他の社員と勤務時間が合わない方もいるため書くことをおすすめしています。

仕事を管理するのに役立つ日報ですが、仕事内容をただ書いただけでは読む人に伝わらなくなってしまうので注意が必要です。

この記事では読む人にしっかり伝わり、そして自分の仕事時間を管理できるようになる日報を書くためのポイントをまとめました。

実際に、私は業務がある日に日報を書いているのですが、最初は自分の理想とする仕事完了時間と日報に書いた実際の時間とが隔離していたとしても、次からどこを短くすれば良いかを見つめ直せるため効率改善のきっかけになったと感じています。

では、以下から押さえておきたい書き方のポイントについて例を交えて説明します。

はじめに

日報で書くことは主に4つです。

・A)仕事の内容と掛かった時間
・B)仕事がどこまで進んでいるか
・C)仕事に付随する情報
・D)所感

しかしこれらの通りに書いても、いくつかのポイントを抑えていないと読む人に伝わらない日報になってしまうので注意が必要です。
例として以下はポイントを抑えていないダメな例と、良い例です。
※D)所感の例は後述。

[ ダメな例 ]
A)〇〇様 LP コーディング(4時間)
B)80%進行中
C)問題なく進行中です。

[ 良い例 ]
A)〇〇様 LP TOPページのコーディング(4時間)
B)完了予定:10人日(*月*日)、消費:7人日、残り:3人日
 [ 予定タスク概要 ]
  ・原稿・画像の用意 (1人日)→ 完了済み
  ・コーディング(6人日) → 進行中
  ・本番公開完了(3人日)→ 未着手
C)本日は他の依頼を優先して進行したため、4時間のみの作業。
 しかし明日で吸収する予定なので目立った遅れはありません。

一見ダメな例でも問題ないと感じましたか?
では何が伝わらなくなっているのか項目別に見ていきましょう。

<A)仕事の内容と掛かった時間>

■ ポイント①:仕事の内容はできるだけ詳細に書く
まずお客様名と作業内容を書いたのち、何をやったかを具体的に書きましょう。
例えば作業内容を「コーディング」とした場合、読む人は全体のどこのページが進行中なのか、画像はまだ組み込んでいないのか、など余計な推測をしてしまいます。
そのため、作業が順調に進んでいるか、もしくは躓いている点があるかが分かるようにするためにも具体的な作業内容を書きましょう。

ダメな例)〇〇様 LP コーディング(4時間)

良い例)〇〇様 LP TOPページのコーディング(4時間)

■ ポイント②:掛かった時間はそのまま書く
当たり前かもしれませんが、作業時間は長く掛かってしまってもそのままの通りに書きましょう。
新人の頃は他の人がやると早く終わるのに自分はこんなに費やしてしまった、チームにも迷惑を掛けた、と思ってしまうこともありますが日報を読む上司やチームにとっては大切な情報です。
作業時間を知ることはその人にどのくらいの仕事を任せられるかの目安になります。順調に仕事を進めるための材料でもあるのです。
またこの経験は、後述の「D)所感」に今後の課題として書くことで、のちの自分の仕事を見直すきっかけになります。

<B)仕事がどこまで進んでいるか>

■ ポイント①:完了日、ステータスを明記する
日報を見るのは仕事をあなたに割り振った人や同じ仕事をしているチームメンバーです。メンバーが一番把握したいのはいつ仕事が完了するかなのでそれを明記しましょう。

例)完了予定:(1月10日)

また中〜長期の仕事の場合には、作業を大まかに分けたそれぞれの完了日と、その作業が完了/進行中/未着手なのかステータスを記載します。
例えばWebサイト制作の場合、デザインが決まったらサイトがすぐできると考える人もいるかもしれません。
実際のスケジュールではデザイン2割コーディング6割デバック2割のスケジュールとなり、デザインしてからの方が期間が長いです。
社内の日報なので周りは概ね把握していると思いますが、プロジェクトによってスケジュール配分も違ってくるので明記しておきましょう。
こうして自分で締切日を設けることで、作業に遅れが出ているかの目安になります。

例)[ 予定タスク概要 ]
  ・原稿・画像の用意 (1人日)→ 完了済み
  ・コーディング(6人日) → 進行中
  ・本番公開完了(3人日)→ 未着手

■ ポイント②:人日単位で表記する
進行状態を記載する時に%表記する例もありますが、人日※で表記する事をおすすめします。
※人日とは実際に稼働する時間を表す単位で、1人が1日働いた作業量を1とします。

例)1日の業務時間が8時間のうち、4時間作業した場合→0.5人日

理由は2つあります。
1つは%表記では90%になってから他の残作業が見つかり、あと少しのまま進まないという状態になるケースが多いためです。
そうすると、残りあと10%ともう少しの所で日付が延びていき、完了日がみえなくなってしまいます。
これは新人の頃は完了日までの仕事配分が難しいからなのですが、最初はそれが当たり前です。
そのため、完了日までの残りの人日も記載し、もし間に合わないと分かったときにも周りがフォローしやすくなるようにしておきましょう。

2つめは、他の仕事が途中で入る場合の実働時間をはっきりさせるためです。
例えば8人日程度かかることが予想される作業に、途中で2人日の作業が入っているとします。
その場合以下のように完了予定日だけを書くと、読む人はその作業に10日かけるのだと勘違いしてしまいます。

本日:1月1日
ダメな例)完了予定:1月10日

良い例)完了予定:8人日(1月10日) ※途中で社内システムの作業が2人日入ります。

■ ポイント③:完了までの残りの人日を書く
先ほど完了日が重要と書きましたが、毎日日報を読んでいる側からすると完了まで「残り」どれくらいの作業をするかが分かりにくいです。
残りの作業人日と消費(経過した)人日も記載し、仕事が進行していることを明記しましょう。

例)完了予定:8人日(1月10日)、消費:4人日、残り:4人日

上記Bのポイント①〜③の様に書くとこうなります。

ダメな例)コーディング 80%進行中
     チーム(昨日もコーディング80%だったけどあとどれくらいかかるんだろう…)

良い例)コーディング 完了予定:8人日(1月10日)、消費:4人日、残り:4人日
    ※途中で社内システムの作業が2人日入ります。
    チーム(あと4日+2日でコーディングが終わるならお客様への報告もそろそろできるな)

<C)仕事に付随する情報>

■ ポイント:できるだけ簡潔に、しかし必要な情報は必ず書く
日報に不要な情報が入っていると読む人にとってかなりのストレスになります。
そのため最終的に何を伝えたいのかを明記することが大切です。
必要な情報は具体的に以下の通りです。

<必要な情報>
・いつ、だれに向けての依頼を進めているか
 例えば「確認依頼中」だけでは社内の確認なのか、お客様への確認なのかが分かりません。
 また、その依頼の返答が来る予定日も忘れず明記しましょう。
 そうすることで遅れが出た場合、自分の遅れなのか相手の遅れなのかを共有できます。

・できなかったことも書く
 一見言い訳とも思われますが、実は必要な情報です。
 あなたの仕事を知らない人にとっては順調に進めているのが当たり前なので、もしできなかった場合にはそれも共有しましょう。
 また、書き方によっては疎かにしているとも取られる可能性があるため、なぜできなかったか理由も加えましょう。

・締め切りに間に合うのか間に合わないのか
 読む人にとって一番重要なのが、その仕事が締切までに終わるのかです。
 明日で吸収するので終わる、または少しでも懸念がある際は遅れがでている、など明記しましょう。

ダメな例)
・本番公開前まで進めたので確認依頼中。
・コーディング進行中。
 >読む人(問題なく完了日までに間に合うな。)
 ↓
良い例)
・先方へのご確認依頼中。(*日までにご返答を頂く予定)
・本日**様のコーディングを行う予定だったが、急遽**様の依頼が入りそちらを優先したので未着手。
・その分を明日吸収する予定だが、できなかった場合完了日に遅れがでる可能性あり。
 >読む人(*日までに返答が来なかったらもう一度伺ってみる必要があるな。)
     (今は1日遅れが出ているから明日完了できるか担当者に聞いてみよう。)

<D)所感>

■ ポイント:次に繋げれるような内容を書く
所感はその日仕事を行った中で「気付いたこと」「疑問点」「課題に感じていること」を書きます。
“ダメ”なのは難しいと思いましたという感想です。具体的な改善点など次の仕事に繋げることを書きましょう。

ではどの様に書けばいいか、以下「自分の課題をみつける」で説明します。

自分の課題をみつける

所感を書く前にその日の行動を振り返ってみると、大幅に時間がかかっている作業がみつかります。途中で優先順が低い仕事に気を取られていたり、調べ物の時間が大幅に取られていたりするのではないでしょうか。
そこで、所感には「自分の課題」として、改善するにはどうすればいいかを書きます。
例として「課題から改善策まで」を以下の3つのプロセスで考えていきます。

1)課題
2)原因
3)改善策

例)数時間単位の仕事の場合
1)課題>見積もりでは軽微な更新なので2時間で終わらせようとしたが、実際は4時間掛かってしまった。
2)原因>初めて更新したサイトで仕様が分からなかった。
3)改善策>次回初めて更新するサイトの場合、予め前日に下見しておき分からない所を質問する。

このように自身の行動から課題、改善策を考えることで次の仕事の取り組み方に対して目標ができ、時間の管理ができることに繋がります。

<日報からみる、自分で仕事を管理するために大切なこと>

特に新人の頃は、当初考えていた作業時間からオーバーしてしまうことがあると思います。
その際日報には遅れている旨を書くのですが、改善策に「その後の進め方」を含めて書くことが重要です。
例えば日報には下記のように書くとします。

1)課題>その日終わらせる予定の作業を終わらせることができなかった。
2)原因>緊急の違う仕事が入った
3)改善策>a)全体スケジュールを見直し、半分の時間で終わらせる箇所を検討する。
      b)完了が難しい場合は相談する。

作業が上手く進められていない時、まずは(a)の様にスケジュール内で吸収しようとする事がほとんどです。
しかし、少しでも進捗が不安なときには(b)の様にチームに相談をすることが大切になります。
ここでポイントなのが、「少しでも」進捗が不安ということ。
事前に「そういえば**さんが進捗が少し遅れていると書いていた」という引っ掛かりをチームで共有することが「仕事」を進める上では実はとても重要なのです。

実は「スケジュール 遅れ」で検索すると遅れの報告の方法よりも「なぜ部下が報告しないのか」という記事が多くヒットするくらい上司やチーム側の悩みのタネになっています。
といっても、新人からすると報告をすることで上司の時間を奪ってしまうため、報告をしない・できないといったことがあるでしょう。
しかしそのまま進めてギリギリになってからの報告では、チームも対応が難しくなってしまいます。

そこで早い段階で遅れる「かもしれない」という少しの不安を共有することが必要です。
明日までに修正して、と言われるよりも3日前に*日に修正が入るかもしれない、とアナウンスされたほうが準備ができるのと同じ様に、危険をグラデーションで共有・直接相談しましょう。
そうすることでチームでも対応を考えることができ、自分の遅れで最終的に間に合わなかった、ということを極力回避することができます。

最後に

日報を書くとなると時間ごとに細かく仕事をしなければならないと考えてしまいますが、読む人に進捗を共有するため、仕事の進め方を理想に近づけていくための材料となるものです。
自分で仕事を管理できるようになるためにも、まずは相手に伝える日報を書くことが重要です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Comments are closed.