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甲子園とプロ野球

beko

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全国高等学校野球選手権大会 - Wikimedia Commons

私は野球観戦が好きではありません。優勝を喜んで川に飛び込むよりもむしろ、ナイターの延長で録画予約に失敗してさめざめと泣く側の人間です。が、例外的に観る試合もいくつかあります。甲子園野球です。積極的に観るとまではいきませんが、暇つぶしにチャンネルを回しているときに目に留まると、そのまま観続けてしまう程度には好きです。

どうして私はプロ野球を面白いと思わないのに甲子園を面白いと思うのか。考えてみたところ、いくつかの理由に思い至りました。

一言で言えば、それは「緊迫感」の差だと思うのです。
プロ野球と違って、甲子園はトーナメント形式なので、一度負けると即座に大会が終わってしまいます。
今観ているただの一試合に、選手たちが 1年掛けて厳しい練習を重ねてきたその成果が掛かっているのです。
それだけではありません。
3年生の選手たちにとっては、この甲子園が終われば引退、そして進学ないし就職という人生の大きな転機が待ち受けています。
そうなれば、ごく僅かな例外を除いて、彼らは野球をやめることになるはずです。
もちろん、引退しても週末に野球を楽しむような人も数多くいるでしょうが、それでも部活に打ち込んだ時分ほど時間と情熱を掛けて野球をすることはまず無いに違いありません。

甲子園は、そんな高校球児たちの約18年間の終着点なのです。
今観ているこの試合に負けてしまえば、彼らの野球人生にひとつの終止符が打たれることになり、そして数時間後には間違いなくどちらかのチームに敗北が訪れることになるのです。
そう考えると、どちらのチームの応援にも力が入ってしまうというものです。

もしこんな緊迫感をどうにかして取り入れられたら、プロ野球ももっと面白くなるのではないでしょうか。
例えば、「甲子園の優勝チームとプロ野球の最下位球団とで試合をしてみて、万が一高校生が勝ってしまった暁には、球団全員リストラして代わりに高校生全員入団」なんてのはどうでしょう?
そんな話を冗談で野球好きの友人にしてみたところ、「多分、高校生が勝っちゃうのでダメです。」と言われました。
なら仕方無いな!

田山 (元パソコン甲子園球児 (球児?))
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