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匿名性を高くしてネットを利用する方法

mizuno

この記事は1年以上前に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

こんにちは。今回はTorというツールについて少し書いていきます。
自分はこのツールが専ら犯罪にしか使われていないと思っていたのですが、一般の人にとっても使用するメリットがあるようなのでそれを今回紹介してみたいと思います。

Torとは

通常、インターネットに接続してWebサイトへのアクセスやメールを送信を行ったりすると接続先の(目的となる)サーバーにアクセス元のIPアドレスが記録されます。このIPアドレスと接続しに行った時間を確認すれば、どの人が接続しに来たか特定できます。

ですがTorを使用した状態で接続しに行くと、自分のマシンで接続しに行ったにもかかわらず接続先のサーバーは自分のマシンのIPアドレスとは別のIPアドレスを記録するということが起こります。これにより通信する際に自分のマシンのIPアドレスを秘匿できます。

使ってみるとこんな感じ
http://whatismyipaddress.com/ を使って調べてみました。

IPアドレス(自宅)

IPアドレス(自宅でTorを使用した場合)

仕組み

Torを使用すると、アクセスしたい場所へ直接見に行くのではなく、Torネットワークにあるサーバーを経由してアクセスしに行きます。
なのでアクセスされた側のサーバーは、自分のサーバーのIPアドレスが見えるわけではなく直接繋ぎに来たサーバーのIPアドレスが見えるということです。

Torネットワーク内のサーバーをランダムに選択して目的の場所へ接続しに行くので、誰が送ったかという情報を、追跡されたり特定されることを困難にできます。(完全な匿名性を実現しているわけではないので、Torを使用すれば身元が特定されないということではありません)

ちなみに通信内容(何を送ったか)を秘匿できるわけではありません。通信内容を秘匿化する場合は通信を暗号化してください(HTTPSなど)。

Torを使う理由

Torを使用せずに直接接続したいwebサーバーに接続しに行くと、Fingerprint(IPアドレス、接続しに来た時刻、使用しているOS、ブラウザの種類などの情報)が相手のサーバーに残ります。
こういった情報が積み重なるとその人のプライベートな情報を割り出すことができてしまうことがあります。
ターゲット広告はこれを使用して広告を出すことができています。
当然この情報は悪用される可能性もあります。
Torを使用すれば上記のようにある程度自分の情報とは違う情報が残るようになります。

なので普通の人がTorを使用するといい理由としては

・サイトと自分をどうしても関連づけられたくない場合
・行動を追跡されて、自分の特定の情報を流出させたくない場合
・必要としている情報が自分の居住地では調べられない場合
・インターネットサービス事業者やウェブサイトによって自分の情報が収集され、サードパーティーに転売されないようにする

という感じです

Torの使い方

Tor Browserというものを使うとTorネットワークを使用してウェブサイトへアクセスできます。
https://www.torproject.org/projects/torbrowser.html よりインストールできます。

まとめ

どうしても自分の特定の行動の情報が漏れて欲しくない!という人にとってはすごくいいサービスだと私は思います。(犯罪以外で)
他にもFingerprintから個人の行動を追跡されない方法があるので調べて見ると面白いかと思います。

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