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ITエンジニアの論理的思考力を鍛えるボードゲーム3選

Junichi Fujinuma

この記事は1年以上前に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

ITエンジニアの論理的思考力を鍛えるボードゲーム3選

皆さんはボードゲームで遊んだことがありますか?あまり親しみがない方はボードゲームというと「すごろく」「人生ゲーム」あるいは「チェス」「将棋」などを思い浮かべるでしょう。

実はボードゲームの種類は非常に多く、一つの産業を形成しています。この記事では細かい背景までは触れませんが、例えばAmazonで「ボードゲーム」と検索すると非常に多くの商品があることをうかがい知ることが出来ます。

この記事ではITエンジニアとボードゲームの関係に触れつつ、ボードゲームであまり遊んだことのない方向けにオススメのゲームを幾つかご紹介します。ぜひ、エンジニアのアイスブレイクや論理トレーニングにご活用頂ければと思います。

デジタル時代に拡大を続けるアナログゲーム市場

そして意外だと思われるかもしれませんが、こうしたアナログゲーム市場は年々拡大傾向にあります。ちょうど今週末にも開催されるアナログゲームイベント「ゲームマーケット」の公式サイトに来場者数・出展者数の推移が掲載されていますが、来場者数はこの10年間で約20倍に拡大しています。

私は10年以上テレビをほんとどみていないので分からないのですが、最近では「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」内でもボードゲームのコーナーが出来ているそうで、いままでボードゲームに関心がなかった人にもリーチしているようです。

ゲーム、音楽、映像などのエンタメ系サービスがスマートフォンに集約され、テレビや映画離れが進行するように様々なサービスで「ユーザの時間の奪い合い」が激しくなっている状況にも関わらず、場所や時間といった制約の多いアナログゲーム市場が拡大しているのは興味深い点だと私は捉えています。

音楽業界ではレコードブームの再来が叫ばれているように、また数年前にレンズ付きフィルム「写ルンです」が若者を中心に再流行したように、人間というものは便利なものを求める一方で、どこかアナログなものを求めているのかもしれません。

ITエンジニアにはボドゲファンが多い!?

さて、かくいう私もボードゲームのファン(といっても腕も知識も初心者級)なのですが、どうもIT業界の人はボードゲーム好きが比較的多い気がします。

私の知人にはエンジニア向けのイベント/勉強会プラットフォームであるconnpassを通じて数年間に渡り定期的にボードゲーム会を開催している後輩や、趣味が講じて池袋に「サイコロブクロ」というボドゲカフェを開業した人などがいます。

Eyes, JAPANのエンジニアにもボードゲーム好きが多く、休憩時間や終業後にたまにみんなで遊んでいます。弊社は半数ほどが外国人スタッフなのでインスト(ルール解説)は当然英語で行います。

また、YouTubeにもボードゲームを扱うチャンネルが増えつつあるのですが、私が定期的にチェックさせていただいている「verywell」の皆さんも本業はITエンジニアとのこと。ITエンジニア系ボードゲーマー、多い。

ボードゲームには運要素が大きいゲームを含め様々な種類がありますが、エンジニアにとって不可欠な「論理的思考力」を問うものも非常に多い事が一つの要因だと思います。また、エンジニアは技術勉強会やハッカソンなどで他の人と交流する機会が(実は)多い訳ですが、そうした際の室内でのアイスブレイクにボードゲームが色々と都合が良いという点も要因として挙げられると考えています。

独断と偏見で選ぶ論理的思考力を鍛えるボードゲーム3選

そんな訳で3つほど論理的思考力を要する(と私が考える)ボードゲームを紹介します。私はプレイ時間が長いもの(重ゲー)はあまり知らないので、ほとんどのものはプレイ時間が短め且つ初心者でもとっつきやすい物です。

ゲームだからといって侮るなかれ。遊んだことがない方も騙されたと思ってどれか一つやってみてください。

タギロン

予め配られた0〜9の数札(各札には色がついており、5以外は赤と青の2色ずつ。5は緑色のみ。)からランダムに5枚を選び、質問カードを用いながら相手が取った5枚の札の数と色を当てるゲームです。写真付きの詳細な説明はこちら

「最初の3枚の札の合計数は●●だから・・・」「同じ色の数字は■組だから・・・」といった問答を頼りにして、相手の札を絞っていくのです。

「相手の札を論理的に絞り込む」ことは勿論のこと「自分の札を悟られない為にはどう行動するべきか」「時間を掛け過ぎると自分の札を先に当てられるリスクが有る」といった事も含めて考える必要があり、なかなか頭を使います。3,4回連続で遊ぶと結構頭が疲れますが、相手の札を絞り込めたときの快感はたまりません。

箱も小さく携帯できる大きさですので、外部のイベントや合宿などでも手軽に持っていくことも出来ます。

ラミィキューブ

1〜13までの数字が書かれた札(それぞれ青/赤/黄/黒の4色が存在)を使い、場にある札と手札を使い、予め定められたルールに従うように場に数字のグループを作っていき、手札を減らしていくゲーム。詳細はこちら

ラミィキューブ

文字で読むと非常にシンプルに思えますが「(ざっくり書くと)条件を満たす限り自分の番に何回でも手札を場に出して良い」というルールがあり、「効率的に手札を減らす為には、どの様な順番で手札を切り、場のどの札とどの様な”グループ”を形成するべきか」を考えながらプレイすることになります。

これも脳みそがショートしそうになりますが、その状況下で自分なりの解を見出すのが楽しいです。写真のようにやや場所を取りますので、持ち運びには向きません。

クアルト

4×4の盤面に全16個の駒を交互に配置するゲームで、ちょっと変わった「4目並べ」です。駒には「色(明るい, 濃い)」「高さ(高い, 低い)」「形(丸い, 四角い)」「穴あり, 穴なし」の要素があり、どれ一つとして同じものはありません。

このゲームのユニークな点は「自分が選んだ駒を相手が置く」(=相手に渡されたものを自分が置く)という点です。交互に駒を置いていき、タテ・ヨコ・ナナメいずれかの一列にて、いずれかの要素が共通する駒を4つ並べたほうの勝ちです。(言い換えると、駒を渡していった結果、相手に要素が共通する駒を並べさせてしまうと負け。)

クアルト

「相手が列を揃えないように渡す駒に注意する」のは言わずもがなですが、相手も考えることは同じですので、それを意識しすぎると自らも列を揃えにくくなってしまいます。盤面や残りの駒を意識しながら「どこまでならスキを見せても大丈夫そうか」を考えながら戦うことになります。

こちらもラミィキューブと同様にやや場所を取ります。ミニサイズ版がありますので、持ち運びを考慮する方はこちらをお勧めします。

まずはどれかひとつお試しあれ

論理的思考力を問われるゲームを3つほどご紹介しました。一度遊んで頂ければ分かるのですが、どれも結構頭を使います。特に「タギロン」と「ラミィキューブ」は人によっては休憩が必要になるほどでしょう。それくらい脳が刺激されるゲームだということです。

今までボードゲームにあまり触れる機会が無かったエンジニアの方は、どれか一つでも構いませんので遊んでみてください。
決裁権をお持ちの方は会社の備品にご検討ください。そして買うだけでなく一緒にスタッフと遊んでみてください。きっと新たな会話がスタッフとの間に生まれることでしょう。

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